除夜の鐘

 

除夜の鐘は年の変わるときに鐘をつき、一年間で溜まった悪いモノを落とし

清らかに新年を迎えるために鐘を撞きます。

大泉寺でも昔から伝統に則り毎年行っています。

今年は「鐘の音がうるさい」というクレームで取り止めにする寺院もあったそうです。

伝統文化に対してクレームをつけるなどというのは、

古来よりご先祖様達が行ってきた大切な行事を踏みにじる行為だと思いますし、

子供の声などに文句を言う人もいるようですが

世の中が窮屈になり、お互いに住みにくくなっているだけです。

 

さて、大泉寺では

12月31日の11:50分より読経、鐘撞きをはじめます。

熱心な方は1時間も前から列に並ぶ方もいらっしゃいます。

毎年相当な冷え込みですので、お越しになられる方は寒さ対策は万全にしてきて下さい。

またお寺からも、甘酒・ゆず茶などの振る舞いもございます。

除夜の鐘の後は、本堂内で新年祝祷会を行います。

新たな年を無事に迎えられたことを仏様に感謝をし、

新年が良き年となるように皆様と一緒に御祈願を致します。

鐘撞きの後は、どうぞ本堂内までお参り下さいませ。

お盆

20160816-100534.jpg

お盆も今日で終わりですね。
毎年沢山の方が酷暑の中お墓参りをされて感心いたします。
我々日本人にとってご先祖様というのは、やはり特別な存在なんですね。

しかし、最近「正しい供養」ができてない方も多くいらっしゃいます。
ご供養は自分流に「これでご先祖様も満足だろう」という考え方でやれば良いものではありません。
ほんの少し前までは、3世代同居が殆どで、自然と供養の仕方なども次世代に継承されていましたが、核家族化が進みお仏壇の無い子供世帯やお墓参りを一緒にしたこと無い故に、間違ったやり方が増えています。

若い世代には是非親御さんや、祖父母の世代がお元気なうちに教えてもらってください。
また、ご年配の皆さんも「子供に迷惑かかるから」などと仰らずに、ご先祖様の大切さを伝え、積極的にお墓参りやお寺へのご挨拶などを任せてしまいましょう!

任されるのは迷惑なんかじゃありませんよ!!
親孝行、先祖孝行するよい機会を与えてもらえるのですから。

また、最近はお墓にお供えするお花は、9割が造花になってきています。
後の処理を考えると致し方ないとは思いますが、ごく一部の方が持ち帰らずに人目につかない境内に捨てて帰ってしまいます。境内に捨てられてしまうと林の中などでも土には還らないのでいつまでも残ってしまいます。

花を手向けるのは亡きご先祖様達のご回向には欠かせないものです。
綺麗な花を添えたいという気持ちが一番大切なのですが、折角のその気持ちも、花(ゴミ)を持ち帰るのが面倒だと境内に捨てていってしまえば、ご先祖様に手向けた気持ちすら捨てていってしまう事になってしまいます。
ゴミ捨てまでがお墓参りなんです。

住宅事情で難しくなってきましたが、自宅でなくても、お墓でやる方も多いですから迎え火、送り火などはなるべくやるようにしましょうね。

お盆が過ぎてもお墓は綺麗に保ちましょう。
お寺の境内でもいろんな花も咲いていますので、お散歩がてらどうぞ。

今日の写真は以前のものとは違う品種の熱帯スイレンです。

釈尊涅槃会と宗祖御降誕会

IMG_0004

20160216-222145.jpg

20160216-222116.jpg

昨日2月15日はお釈迦様が涅槃(現世での肉体の消滅)をされた日です。

そして翌2月16日は日蓮聖人のお生まれになられた日で、大泉寺では毎年16日に有志の方々と法要を行います。

20160216-222130.jpg

写真を撮り忘れてしまいましたが、釈尊涅槃図と宗祖御降誕会図の二つの掛け軸を飾ってお参りします。

釈尊涅槃図では、干支の十二支もちゃんと描かれており、弟子たちだけではなく、

天人や鬼まですべての生き物が悲しんだいる姿が描かれています。

現代でも一般の方の葬儀の際にも、四華花をもって葬列に望みますが、これもお釈迦様の涅槃と深く関係しています。

 

yi4802

 

釈尊が涅槃に入られるときに、近くに生えていた四本の沙羅双樹の花が真っ白に立ち枯れをしてしまいました。

死者がお釈迦様と同じ涅槃の境地に至れるよう願いを込めてお墓にお供えを致します。

 

 

 

除夜の鐘

20160101-014202.jpg

20160101-014211.jpg

大変寒い中、多くの方々にご参加いただきました。

例年より早い時間帯に順番待ちしている方が多く見られまして、嬉しく思いました。

参加型の行事ですので、今年の大晦日もより多くの方にご参加頂きたいですね。

身延山大学公開講座

2015年10月13日09時58分01秒

日蓮宗静岡県中部宗務所主催

身延山大学公開講座のご案内です。

現代社会で起こる家族の問題にどう取り組むのか

日蓮聖人御遺文(遺された文書・手紙など)から日蓮聖人のお言葉をヒントに考えてゆく講座です。

実際に身の回りにある出来事に活かす事が出来る「教え」について学ぶことができる良い機会です。

ぜひご参加ください。

今年もお盆がやって参りました。

少し多忙だった為、更新が遅れました…

  世間では帰省ラッシュが凄いそうですが、お寺では帰省してお墓参りされる方々をお迎えしています。

 改めてお盆とは・・・

春秋の彼岸と並ぶ先祖供養の法会の事をいいます。

盂蘭盆とは梵語「ウランバナ」のことで、倒懸(とうげん)と訳します。

逆さに吊るされた苦しみを意味し、苦界に堕ちた霊を供養する行事として古くから営まれています。

『盂蘭盆経』には、お釈迦さまの十大弟子の一人で神通第一といわれた目連尊者が飢餓道に堕ちて苦しむ母親を救おうと食物を与えるのですが、母親が口に入れようとすると燃え上がり、水をかけるとさらに激しく燃えるので、お釈迦様に救いを求めました。

釈尊は、七月十五日に十万の聖僧を集め、飲食を供えて供養するようにと教えられ、これによって目連尊者の母親は苦より救われたといいます。

日蓮聖人は、さらに釈尊のその後の法華経の説法により、目連尊者と母親に真の救済がもたらされたとしています。

お寺ではこの時期の前後に施餓鬼法要を営み、各家庭では精霊棚を設けて先祖の霊を迎えます。

盂蘭盆は七月十三日の夕の迎え火から始まり十五日の送り火に終わります。

富士宮地区や地域により月遅れで八月に行います。

  
さて、今日の夕方お墓参りに来た方にはチョットしたラッキーが訪れましたね。

珍しいほどの綺麗な虹が境内から観ることが出来ました。

ご先祖様達からのプレゼントでしょうか。

お仏壇について②

仏壇

前回の補足になりますが、ご質問を戴いたり、後から気づいたことなどを少し。

上の画像はあくまでも一例であり、住宅事情によるお仏壇のサイズや、土地柄によって異なる場合もあります。

日蓮聖人像や、仏具なども予算やスペースによって無くてもよい場合があります。

御本尊は確実に菩提寺から拝受したものをお供えください。

市販されているモノはただの印刷物です。

お仏壇の本義は御本尊を安置することです。

御本尊は何十年もそのお仏壇やご家庭を守護してくださる大切なものですので、ちゃんとした御本尊をご用意ください。

 

  • 仏飯について

仏飯とは仏様にお供えするご飯やお茶のことを言います。

ご飯はその日炊いたものをお供えし、炊かなかった場合はお茶のみでも構いません。

供え方は注意が必要で、間違った供え方をしているお宅が多いのでよく確認してしてくださいね。

上の画像でもそうですが・・・

お茶が左、ご飯が右 となります。

違和感があると思いますが、通常我々がご飯を食べるときは左にご飯、右に汁物と決まっていますが、仏様も同じです。

お仏壇は仏様の側から見たときに正しい向きとなるよう、向かい合った私たちとは反対向きになるわけです。

 

  • 日蓮聖人像について

日蓮聖人像は日蓮宗ではとても大切な方ですので、極力安置してください。

ただ、スペース的に不可能であったり、金銭的に一度に揃えられない場合は無理せず余裕のある時に揃えてください。

お寺の本堂と同じ機能を有するお仏壇は、御本尊に日蓮聖人を含めて勧請してありますので、

御本尊さえあればすべての仏像をお供えしているのと同じ意味があるのです。

 

  • 三具足・五具足について

香炉・燭台(ろうそく)・立花(生花)を合わせて、それぞれ一つの場合は三具足、燭台・立花が一対になると五具足といいます。

これはお仏壇のサイズに合わせて選んでもらえば、数はどちらでも構いません。

 

  • 過去帳について

過去帳には、ご先祖様の御戒名や、忘年などが書かれています。

お位牌を置くスペースは限られていますので極力置いて、ご先祖様の御供養を致します。

また中は、1日~31日までのページになっており、

毎朝お参りをしたときにその日の日付のページを開きます。

祥月命日以外の月でも、月命日といい毎月そのページを開いたときに書いてあるご先祖様の御戒名を読み上げ御供養してください。

 

  • お供物について

一般的には果物やお菓子を高坏に載せてお供えします。

古くなる前に交換しましょう。

よく仏様にお供えしたものは食べられないという方もいらっしゃいますが、そんなことはありません。

旬の初物など、夕食の前に少しお供えし、夕食の時に下げて食べても構いません。

また遠方の親戚や知人から頂いた物も一度お仏壇に供えましょう。

大きな箱の場合はお仏壇の下に置いても構いません。

 

  • お仏壇本体について

常識的なものであれば、デザインは細かい規定はありません。

ただ、お仏壇はその時限りではなく、ご家族が受け継いで何十年も使うものです。

流行に流されず、飽きがこないオーソドックスなものが良いでしょう。

素材も規定はありませんので予算に応じて選んでください。

但し、造りがしっかりしたものを選ぶことが肝心で、

ダメなものだと数年で扉がガタついたり、板厚が薄いものだと少し押しただけで凹んでしまうものまであります。

内部の構造については、極力3段は欲しいところです。

また最上段真ん中には、御本尊を掛けるフックがあるか確認してください。

無い場合は後付けでも構いませんが、物によっては背面の板が薄く貫通してしまったり、

画鋲などで押したときに板自体がゆがんでしまうものまであります。

購入するときは専門店でアドバイスを受けながら、

素材よりも造りに拘り、触って確認する事を忘れないで下さい。

 

  • お線香について

お墓参りで使うものより良いものを使ってください。

お墓参りでは杉線香をよく使いますが、煙は出ますがお香本来の香りはほとんどしません。

お仏壇では一度に使うのは1~3本ほどです。

高価なものでなくても構わないので、お香本来の香りがするものを選んでください。

稀に・・・カビが生えたり、湿気て曲がったものをそのまま放置しているお宅も見受けられますが、その場合は新しいものに変えましょう。

 

お仏壇について

日常お寺で多く問い合わせを頂くのが、お仏壇に関する質問です。

やはり皆様もご自身のご先祖様を大切にされている証拠だと思います。

よく質問されるのが、正しいお仏壇のまつり方についてです。

お仏壇とは

私たちを守って下さってる仏さま、ご先祖さまをおまつりする家庭信行の大切なよりどころです。

本家、分家、長男、次男に関係なく、各家庭におまつりいたしましょう。

お仏壇は本来ご本尊(大曼荼羅)をおまつりするところであり、寺院の本堂と区別するため各家庭のお仏壇を「御内仏(おないぶつ)」とも言います。

つまりお仏壇はお寺の本堂を小さくした空間であり、ご本尊をまつる事が基本となります。

ですから先祖の位牌が無い家でもお仏壇を置いておまつりしましょう。

ですからお位牌を安置する場合には、ご本尊が主お位牌が従となるので、ご本尊を中心の一番高い位置に安置し、お位牌は脇壇の下に安置します。

またご本尊と共に日蓮宗では日蓮聖人像を安置します。

 

古いお仏壇を処分するとき、新しく購入した時はそれぞれお仏壇や御本尊の「お精抜き(閉眼供養)」「お精入れ(開眼供養)」を行わなければなりません。

必ず菩提寺にご相談ください。

 

お仏壇はその時限り使うものではありません。

お仏壇を購入する際には、極力流行り廃りのないデザインを選びましょう。

その方が代々末永く使えますし、御本尊やご先祖様をおまつりするのに相応しいものを選んでください。

下記の図を一例としますが、お仏壇のサイズやレイアウトによって変わる場合があります。

仏壇

ご本尊とは

日蓮宗では大曼荼羅がご本尊となります。

大曼荼羅は仏教の世界を文字で表現したものです。

このご本尊は必ず菩提寺(檀家となるお寺)から譲って頂いたものにしましょう。

ご本尊は信仰の中心となる最も大切なものです。

仏壇を買ったときに付属してくるものは、お経のあがっていないただの印刷物ですので、お仏壇に奉っても意味がありません。

必ずお寺に相談し、開眼供養の済んだご本尊をおまつりするようにしましょう。

大泉寺では本堂におまつりされている、開山白蓮阿闍梨日興上人の御曼荼羅の縮小したものをお檀家さんにお譲り致しております。

お仏壇を置く場所

新築の場合は、なるべく設計時にお仏壇を置く場所について考慮しておきましょう。
① 家族が集まる部屋
② 広く明るい部屋・ただし直射日光は避けましょう
③ 仏壇の上に階段や棚がない場所
④ 仏壇の背後は壁

日常の注意点
① お仏壇を購入するときは必ず菩提寺にご相談下さい。
② 仏壇のある部屋は日頃から整理整頓を心がけましょう。
③ 毎朝家族の食事の前に、ご飯とお茶をお供えし、線香をお供えしましょう。
④ 頂き物などは、家族で食べる前に必ずお仏壇にもお供えして下さい。
⑤ 季節ごとに必ずお仏壇の掃除をしましょう。
⑥ もしご家族に不幸があった場合、中には神棚と同じく扉を閉めて白紙を貼る人もいますが、その時も仏壇の扉は閉めてはいけません。上記の通り、お仏壇はお寺の本堂と同じものです。故人が迷わずに霊山浄土へと旅立てるように、道しるべとなるご本尊を隠さないように気をつけて下さい。