前回の大泉寺新聞で記事にもなった、ネコの「尊氏くん」(たかうじくん)です。
この尊氏くんは、子猫の時からお寺で飼われていたネコではないのです。
当山で飼育する動物は全てすぐ近くの「白尾台動物病院」さんでお世話になっておりますが、この尊氏くんは昨年の夏前に、その白尾台動物病院さんで保護されていたネコちゃんです。
実は尊氏くんは左前脚が欠損し、素早く動くことができません。
実は保護されたときには、市内のある場所でトラバサミ(動物用の罠です)に捕らわれていたそうです。
発見されたときは既にもう何日ももがき苦しんで、瀕死の状態であり息も絶え絶えでありました。
かろうじて保護された後も受難が続き、保健所から動物病院に治療の為に来た尊氏くんは、ある程度元気になると再び保健所に連れて行かれてしまうという行政の犠牲者になるところでした。
そんなある日、お寺では鼠の害に悩まされ副住職が白尾台動物病院さんに相談に行ったのでした。
そこで出会ったのがこの尊氏くんです。
ある程度回復し病院にも慣れていた彼ですが、とても人なつこく甘えん坊なので看護師さん達にも可愛がられ、初めて会う私たちにも愛想良く挨拶してくれました。
そんな彼は名前不明であり短期治療の為、病院内では「うっちゃん」と呼ばれていました。
そこで副住職により元の名を活かし「たかうじ」と命名され、お寺に来てからはしばらく体力の回復と環境に慣れる為に裏で飼育されていましたが、無事研修が終わり昨年末からお寺の玄関デビューし、鼠避け兼・接客係として働いております。
お陰で鼠の姿を見なくなりました。
人が大好きな尊氏くんは、接客にも向いていてネコ好きなお客さん達にも可愛がられていて幸せそうです。
お寺にお越しの際は玄関入ってすぐの左側にケージがありますので、「尊氏くん」と呼んであげると、起ち上がって挨拶してくれると思いますので、
ぜひ遊んであげて下さいね。